昭和39年10月1日、東海道新幹線が開通した記念すべき日に、先代の仁張清之介が金庫メーカーの設計者の職を辞して3人で立ち上げた仁張工作所。
初期にいただき自身で図面を書いて作っていたのが船舶の海図用大型引出しでした。
オーダーメイドスチール家具を得意とする仁張工作所の原点ともいえるお仕事でした。
“カタログにはない規格外”の引出しを作るには、いろいろなノウハウが必要でした。
要素技術と呼ばれるそれらノウハウは、自社の知的資産として保有するに至っています。
これまで様々なお客様からご依頼をいただいてきました。
「あぁ、こんなところで、こんな風にも使われるんだ。」とこちらが勉強させられることもありました。
例をあげると、『半導体製造関係のフィルム製造工場様』『有名写真家様』『大型ポスターを描かれる画家様』『昆虫・鉱石のコレクター様』『測定工具を管理されるISO関係会社様』『建築図面用としてゼネコン設計者様』『工学系大学研究所でのご使用』『歯科材料収納用にと大学歯学部様』『古代からの貨幣展示用として博物館様』・・・まだまだあって紹介しきれません。
図面や地図などの紙資料の保管用としてのカタログ品ではまかなえないことが多い製品であるため、特にオーダーメイドでのご依頼が多く、当社としてもおすすめしています。
ペーパー類以外を収納したり、いろいろな用途でお使いいただくので、仁張工作所では地図を意味する【マップケース】という呼び名以外にもうひとつ、最近では【ワイドドロア】という呼び方もよくするようになりました。
まず、『収納物の大きさ』・『必要な収容量』・『1段当たりの予想される重量』・『その他ご要望』の4項目をお聞かせください。
メールでもお電話でも結構です。お気軽にご相談ください。
その他ご要望として多いトップ3は、「移動できるようにキャスター付きにしてほしい」・「収納物に合わせて中に仕切りをつけて欲しい」・「下は出し入れしにくいのでベースをつけてかさ上げして欲しい」だと思います。
《ご依頼からお届けまでの流れ》
〈ご依頼内容ヒアリング〉→〈提案図面作成(約1週間)〉→〈提出⇒ご承認〉→〈製作(約30~35日)〉→〈お届け〉
生前の先代はマップケースが好きで、特大サイズの溶接加工の際はよく興味深く見ていました。
【設計】…設計時には、1段あたりの耐荷重(どのくらいもつか)を気にして図面に反映します。
重量物の場合は、引出しの底板の厚みを1ランクアップさせたり、板金補強材を溶接したり、レールを変えてみたり(シングルレール→スライドレールを選定するなど)を検討します。
お客様に1段当たりの収容量を減らすご提案をすることもあります。設計手順のチェック項目に照らしながら進めていきます。
【機械・溶接加工】…板金加工においては、折り曲げ加工の精度とたわみなきようにする熔接精度が重要となってきます。
折り曲げ用ベンダーマシンは、数値データを入力することで角度精度を出すことのできるハイブリッドベンダーを保有し品質を確保しています。
溶接については、技能の高い職人によってたわみなくフラット面を出すことができる高い技術を誇っています。
【塗装・仕上】…塗装についても、サイズがおおきすぎて自動ラインに吊ってのとそうはできないので、立てカマでの塗装になります。
(自社で塗装設備を保有していることがポイントとなる製品でもあります)
そして、最終の仕上作業では、出し入れの調整を慎重に行います。
お使いいただく際のお客様の“ストレスフリー”を心がけ、スムーズな出し入れを実現させています。
マップケースは、とても重くて、搬入・設置が大変です。
仁張工作所では、きちんとお届けまで対応させていただきます。
非常に重い重量物ですので、お客様の設置場所への搬入経路についてお教えください。
例えば、1)大型トラックは可能ですか。2)設置場所は何階ですか。3)設置場所のフロアまではエレベーターで運べますか。4)幅が通れないところはありませんか。
などをお伺いし、引出しを抜いた状態で丁寧に搬入します。
現地で引出しを入れて、調整作業を行います。
最後にお客様にご確認をいただいて検収とさせていただきます。
ダンボール、ビニールなどの廃材を持ち帰りさせていただきます。
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